粉瘤(ふんりゅう)は、垢や皮脂などの老廃物が皮膚の内側にできた袋の内部にたまってしまうことによってできる、良性の腫瘍のことです。原因は、現状でははっきりとわかっていないのが実情です。
症状の初期はお米粒ほどの大きさですが、時間が経つにつれ、皮脂・角質が蓄積されると共に大きくなっていきます。内容物が排出された際には、不快な臭いがすることがあります。
粉瘤の内部に細菌が入ってしまうと、内部で感染し、炎症を起こします。炎症を起こした粉瘤は「炎症性粉瘤」と呼ばれます。痛みや、赤みなどの症状が伴うことになります。内部の膿みを出すため、排膿手術が必要な場合もあります(根本治療ではありません)。
当院での粉瘤治療では、多くは「くり抜き法」で治療致します。
くり抜き方の特徴としては、切開を伴う手術治療に比べて、
と言ったメリットがあります。再発率は、従来の手術方法と変わりありません。
くりぬき法での手術後は、傷跡が小さいため、いつも通りお仕事、通学して頂けます。
手術当日は、手術痕の部位の洗顔を洗うこと(濡らすこと)は控えて頂きますが、翌日からはシャワーを浴びるなどをしていただいて大丈夫です。
術後に消毒や特別な手当は必要なく、市販のガーゼなどで、傷痕を保護していただくことになります。
一週間後の診察で抜糸を行なえば、その後は通常の生活に戻っていただけます。